Okta社主催の年次恒例のイベントであるOktane。今年はサンフランシスコにて開催しています。オンラインでも視聴ができるようですが、こういったイベントはやはり現地に足を伸ばしてユーザー含めた参加者の熱量を感じることも重要ではないでしょうか。ということで、Oktaのパートナーとして今年はTC3も参加しています!

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現地時間10月3日(火)に参加者の登録が行われ、10月4日(水)からが基調講演やブレイクアウトセッションなど様々なセッションが展開されました。Day1はキーノートなど情報量がたくさんですが、TC3が注力しているCustomer Identity(顧客向けアイデンティティ)領域のハイライトをお伝えします。

キーワードは「Beyond ID」

基調講演ではCEOであるTodd McKinnon氏からスタートされました。冒頭では、Okta社創業から15年というメッセージとともに始まりました。2009年創業なので正確には14年?かもしれませんが、この15年をかけて、「クラウド」が一般的となり、更には「ID管理」の領域においてはOktaが中立的な立場ということで幅を広げてきました。Todd CEOは長い道のりでもあったといいますが、まだまだ満足していない、というパッション感じるメッセージのもと、ID管理以上の立ち位置になっていくことをビジョンとして掲げました。

そのコアにあるのは、現在どのような企業もサービスに組み込むAIです。Oktaはこの1年弱、AI機能について検討・テストしてきたとのことで、このOktane2023にて、Okta AIを発表しました(プレスリリース)。これまでOktaがためてきた膨大なデータを活用し、AIモデルを作り、アクションに繋げていく、というものです。Okta Workforce Identity CloudやCustomer Identity Cloudに組み込まれ提供を順次開始していくということで、様々な機能の発表がありました。

キーノートではデモなども交えながら具体的にどのようなことがOkta AIによって実現できるのかがわかりやすく伝えられました。

Customer Identityのキーはセキュリティ+顧客体験

Customer Identity Cloud担当 PresidentであるShiven Ramjiからは、Passkey対応や、アメリカの電子運転免許証のMobile Drivers Licenseへの対応などが発表されました。日本でも個人情報として運転免許証の写真などをサービスにアップロードして提出することがあると思いますが、その代わりに使うことができるサービスということで、アメリカでも広く使われはじめているようです。Okta Customer Identity Cloudが対応することで、ユーザーID作成時(サインアップ時)に個人情報証明としてMobile Drivers Licenseと連携することができるということのようです。

PasskeyはFIDO2に対応した、デバイスの認証情報を活用しパスワードレスで認証が行える機能です。以前TC3のブログでも紹介しているので詳細はこちらのブログをご参照ください。Okta Customer Identity Cloudにより簡単にPasskey対応ができます。ユーザーは様々なサービスを使っていてID/パスワードの管理が煩雑になってきています。シームレスな顧客体験を実現しつつ、高いセキュリティ強度を実現できるPasskeyは今後注目の技術で適用する企業が増えてくるのではないでしょうか。

また、Customer Identity CloudにもOkta AIが組み込まれ、例えば「コンバージョンレートをあげるにはどうしたらいい?」という質問を投げると、それに対応した設定内容のレコメンデーションをしてくれる機能も実現できるようになったようです。今まではドキュメントの豊富さがCustomer Identity Cloud(旧Auth0)の特徴かつ良い点でしたが、AIが組み込まれ更に便利になっていきそうです。

細かい機能でいえば、SCIM連携が簡単にできるようになったことも紹介されました。B2B向けサービスでユーザーからSSOを求められたときにスピーディに対応できるようになることが期待できます。また、自社サービスがSSO対応していることをOkta Integration Networkに掲載することができるなど、Okta Workfore Identity との連携など、Auth0買収後の統合が進んでいるとも感じました。

OpenAIのChatGPTはOkta Customer Identity Cloudを使っていることは知られているかもしれませんが、2億ログイン、2800万セッションリフレッシュ、8600万サインアップなど、かなりのトランザクション処理をしているようです。ここまで一気に広く使われるサービスは中々ないと思いますが、このようなトラフィックにも安定的に対応できるのがOkta Customer Identity Cloudの魅力の一つでしょう。

発表まとめ

当日プレスリリースが各種発表されていいますので、一覧でご紹介いたします。

おわりに

TC3では『デジタル顧客接点トータルサービス』として、Okta Customer Identity Cloud(旧Auth)の導入からアプリケーション開発までをトータルでご支援しております。トライアルの段階から、どのようにIDaaS/CIAMを導入するかについてもサポートさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

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