[翻訳記事] 人工知能を活用した癌検出と精度改善(スタンフォード大学の膵臓がんコンテスト)

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2021/05/24

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本記事は4分程度でお読みいただけます。

はじめに

このブログ記事は、Topcoder社が運営するブログの翻訳記事です。TC3株式会社はTopcoder社の日本で唯一のプレミア・パートナーであり、Topcoder社より許可を得て日本語に翻訳した記事を掲載しています。

 

英語での原文記事は「USING AI TO HELP DETECT CANCER AND IMPROVE OUTCOMES: THE STANFORD PANCREATIC CANCER CHALLENGE」をご確認ください。

 

今回は、過去のTopcoderコンテストとなりますが、スタンフォード大学による膵臓がん検出の人工知能アルゴリズム開発という先進的な取り組みかつ機械学習分野での参考情報になりますので、翻訳記事として共有したいと思います。

 

ーーー翻訳ここからーーー

 

人工知能を活用した癌検出と精度改善(スタンフォード大学の膵臓がんコンテスト)

 

プレシジョン・メディシン(個別化医療)関連のワクワクするコンテストをスタンフォード大学とともに開催致します(訳注:本記事は2020年12月18日に公開された記事でコンテスト自体は終了しています)。このコンテストでは、AI人工知能ソリューションを活用し、膵臓がんの検出と対処を目指します。悪名高く突き止められ難い膵臓がんは、ほとんどの場合癌の後期ステージになるまで見つけられることがありません。それにより、5年間の生存率はたったの7%で(国立膵臓がんファンデーションによる)、人類にとって大敵とも言えるものです。

 

スタンフォード大学による膵臓がんコンテストの背景

 

腫瘍の輪郭削り(訳注:リンク先はRadiology Today Magazineの2009年の「腫瘍輪郭削りの自動化」に関する記事)はマニュアルで実施されており、放射線の専門家がデジタルなCTスキャン画像やMRIスキャン画像を確認し、腫瘍の大きさや場所を特定し輪郭を確認します。膵臓がんの場合、輪郭削りは膵臓周辺の血管との関係性を評価と、切除可能性スコアシステム(resectability-scoring, RSS)による計算により、腫瘍切除のアプローチ(細胞組織もしくは臓器の一部のいずれかの切除する保プロセス)について決定します。この手法は97%の精度と非常に優れていますが、人による介入・解釈があり、臨床スタッフの不足が、診断を世界的に広げることが難しくなっています。

 

膵臓がんは早期の発見と治療により、劇的に患者の体を改善し、5年間の生存率は3倍以上にもなります。AI人工知能と既存のモデル力を活用し、悪性の膵臓がん腫瘍を見つけ出すことで、人が介在せずにより速く、非常に高い精度で結果を出すアルゴリズムを開発し、患者のケアを改善し、この延命措置がより広く行き渡ることをスタンフォード大学とTopcoderは望んでいます。

 

THE STANFORD PANCREATIC CANCER CHALLENGE

コンテストの内容

 

Topcoderの最も長期間のデータサイエンスコンテストである、マラソンマッチ(MM)を通して、コミュニティメンバーは、悪性の膵臓がん腫瘍に活用できる、腫瘍の輪郭削りを自動化するソリューションを開発します。コミュニティメンバーは、CTスキャンの解釈と腫瘍の輪郭削りを学習データとして提供されます。また、アルゴリズムテスト用には、HIPAA準拠(訳注:Health Insurance Portability and Accountability Actの略で、電子化した医療情報に関するプライバシー保護・セキュリティ確保について定めたアメリカの法律)のデータで、専門家によりセグメントされたデータが提供されます。Topcoderとスタンフォード大学は、スコアリングシステムと活用し、提出されたソリューションを自動的に評価し、ランキングします。コンテスト期間中、提供されたデータセットとアルゴリズムによる結果がもっとも近いスコアを出したコンテスト参加者がこのコンテストの照射となり、スタンフォード大学と一緒にさらなる開発をすることができます。

 

将来性

 

このツールは、世界でも最も悪いがんの一つと言われる膵臓がん向けの最適治療を決定する上で極めて重要なものになります。うまくいく治療は、完璧な外科切除を求められます。この外科切除は、もっぱら腫瘍と腫瘍に隣り合う血管の関係性に依存しています。システマチックにこれらの関係性を検出し、量を定めることで、完璧な外科切除が行うことができ、患者が治癒的な治療を受けられることが可能になります。さらに、手術が受けられない人に対しても、放射線の癌専門医が腫瘍を検出することで、適切な量の放射線による放射線治療が行うことができ、結果が改善することが可能です。

このコンテストに関してより詳細を知りたい方はスタンフォードの膵臓がんコンテスト( Stanford Pancreatic Cancer Challenge)のページをご確認ください。

 

ーーー翻訳ここまでーーー

 

おわりに

いかがでしたか?

今回は12月から1月にかけて開催されていた、スタンフォード大学による膵臓がんの癌領域検出アルゴリズム開発のコンテストの概要についてご紹介しました。結果的に167名がこのコンテストに参加表明し、RedCoderも2名参加するなど接戦を極めたようです。最終的には事前に決められた評価関数に基づきスコアリングがされ、5名が入賞しています

 

このように非常に難しいとされる領域の問題をコンテスト形式で参加者を競わせる、マラソンマッチコンテストの形式を取ることで、参加者はコンテスト開催期間中には何度も改善を繰り返し、他の参加者よりも高い成果を上げるところに、マラソンマッチの価値があります。

 

TC3も過去にコニカミノルタ様とともに似たような領域の課題に対してコンテストを開催させていただいたことがあります(英語参考記事)。医療データのデジタル化などが進む中より一層機械学習や深層学習などのような人工知能技術の活用はますます有用になってくるでしょう。

 

今回ご紹介した記事が何かの気づきにつながれば幸いです。

また、本件のような内容に関わらず画像認識関連の機械学習についてコンテストのみならず、方針決めや機械学習におけるPoC(Proof of Concept)のための実験的開発など、伴走型でご支援させていただくことが可能です。

 

機械学習プロジェクトの進め方解説資料

以下より機械学習プロジェクトの進め方の資料をご確認頂けます。ぜひご一読ください。

 

 

 

 

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キャッチ画像は、 National Cancer Institute on Unsplash  を活用させていただきました。