TC3の梅本です!今回はTC3株式会社で初めてとなる外部勉強会を開催させて頂きました。当日の様子と資料をまとめたハイライト記事としてご共有いたします。

1. 開催概要

5 月 14 日(水)18:30–21:00、FINOLAB(東京都千代田区大手町ビル 4F)にて「話題のMCPを含めた最新AI技術トレンド勉強会(Connpassイベントサイト)」を開催しました。一般参加 29 名・LT登壇枠 3 名が満席となり、計 32 名が集まり、交流会も含めて、熱気あふれるミートアップとなりました。

2. プログラムダイジェスト

時刻セッション概要登壇者
18:30オープニングAI 技術動向ハイライト司会
18:35MCPを活用したアプリ自動開発MCP の概要と Figma 連携による“全自動”アプリ開発デモTC3 ヒョン さん
18:50Clineプロンプト徹底解剖OSS エージェント Cline の System Prompt を読み解き、内部ロジックを可視化TC3 梅本 さん
19:05ちょっと高性能な LINE Bot をつくる生成 AI × Function Calling を用いた開発事例橋詰(大手金融)さん
19:20Sleep-time Compute についてsergicalsix さん
19:25MCP Server を使った効率的なインフラ開発Terraform 開発を AI と MCP で高速化する手法ezqy さん
19:30社会シミュレーション開発に向けてAI エージェントを用いた都市モデルの試みKanakooo さん
19:30–21:00交流会軽食を囲んだネットワーキング全員

3. セッションハイライト

MCP を活用したアプリ自動開発(ヒョン さん)

  • MCP =「AI 用 USB ポート」 と位置付け、ホスト・サーバ・クライアント構成を図解。
  • Streamlit をホストにし、複数 MCP サーバーを自然言語で呼び出すデモを披露。
  • Figma 生成デザイン → MCP → Cline の自動コード生成フローを紹介し、「設計から実装までを ‘会話’ で完結させる」未来像を提示。

Cline プロンプト徹底解剖(梅本 さん)

  • OSS コードを直接読み込み、System Prompt を Markdown として解析
  • TOOL USE / MCP SERVERS / EDITING FILES など 7 大章立てを抽出し、各タグの役割や “ACT MODE vs PLAN MODE” の設計思想を解説。
  • 大事なことは何回も書かれていたりと、Clineに含まれるプロンプトテクニックについて言及

LINE Bot × 生成 AI(橋詰 さん)

資料公開準備中

  • 社内利用率 8 割を超える AI Bot のアーキテクチャを公開。
  • OpenAI Function Calling と外部 API を組み合わせ、“一問一答” ではなくタスク自動化を実現した事例が注目を集めました。

Sleep-time Compute について(sergicalsix さん)

  • Sleep-time Compute は LLM の高精度化に伴う推論コスト増(Test-Time Scaling)を、事前(Sleep-time)にコンテキストを“推論しておく”ことで抑える手法。
  • 実験では同等の精度を維持したまま平均トークン数を削減し、従来比で約 5 倍のコスト短縮を達成。
  • RAG 用チャンク整備やエージェント Reflection と思想が近く、レイテンシ削減に有効だが、事前計算コスト・結果の保存運用が課題。

MCP Server でインフラ開発を効率化(ezqy さん)

  • MCPサーバーを活用してTerraform モジュールを開発する手順を公開。
  • ベストプラクティス検証・料金試算・テストコード生成までを AI に委譲し、「IaC 学習コストをさらに下げられる」ことを実演。

社会シミュレーションを作りたい(Kanakooo さん)

資料(Google Slide)

  • エージェントベースモデルで複雑な社会課題をシミュレーションし、意思決定を可視化・最適化する基盤を検討中
  • 家族→組織→都市へと段階的にPoCを拡張し、離職や政策影響などを多シナリオで検証。
  • 協力者を募りつつ、3年以内に社会規模の意思決定エンジンの実装を目指す。

交流会

参会者全員でピザを食べながら様々なAI事例や各自での開発経験で話が盛り上がりました。一定時間で場所をシャッフルするようにしたので、より多くの方と交流することが出来ました。

4. 参加者の声(抜粋)

「MCP を ‘つないでみる’ デモが想像以上に簡単でびっくりした」
「Cline のシステムプロンプトが少し理解できた。CursorとClineどっちがいいのかきになる」
「生成 AI × IaC の具体例が聞けてよかった。実務に応用するときの障壁が何なのかという点で気になった」

5. 今後の予定

  • 次回勉強会:6 月下旬に「AI × 認証基盤」をテーマとした勉強会を企画中です。
  • 登壇資料:当日のスライドは connpass ページからも閲覧可能です。

6. まとめ

急速に進化する AI 技術を “実装目線” で共有し合う場として、MCP・AI Agents・生成 AI API など多角的なトピックが交差した濃密な 2 時間半となりました。引き続き TC3 では、 AI領域顧客向けID管理(CIAM)領域をテーマに、コミュニティづくりと技術発信を行ってまいります。

皆さまのご参加をお待ちしております!

また、ご一緒にイベント企画していただける方も受け付けておりますので、お気軽にお声がけください!