2023-06-07 Update:日本語翻訳記事が公開されました。こちらも合わせてご参照ください。
https://auth0.com/blog/jp-preparing-for-rules-and-hooks-end-of-life/

2023年5月16日に、Auth0のブログで「Preparing for Rules and Hooks End of Life」という記事が公開されていました。たしかに以前からRulesとHooksのドキュメントページでは、Actionsを使うように促されていたので、気にはなっていましたが、公式のアナウンスとしてRulesとHooksが終息のようです。ブログ記事の内容を整理してみたいと思います。

Rules, Hooks, Actionsとは?

基本的にはRules, Hooks, Actionsは同じカテゴリの機能です。ユーザーのログインや、アカウント作成などを起点として、カスタマイズしたアクションを実行することができます。例えば以下のフローのようにActionsのPost Registrationsというトリガーを起点として、外部のサービスやデータベースへユーザー情報を取り込むようなことが可能です。

Actionsは2020年にリリースされた機能で、それまではRulesとHooksという機能が展開されていました。ブログ記事では、「This has been the case since we introduced Actions in 2020. 」とある通り、Actionsをリリースした時点でRulesとHooksを置き換える機能としてリリースされていたことがわかります。そのため、ドキュメント上でもActionsの利用を推奨されていた経緯があったようです。

参考:https://auth0.com/docs/customize/actions/flows-and-triggers/post-user-registration-flow

2024年11月まで順次 End of Lifeへ

冒頭でご紹介したブログ記事によると、今すぐRulesとHooksがEnd of Life(EOL)となるわけではなく、2024年11月までに順を追って、終了するとのことです。

タイムラインとしては以下の通りです:

  • 2023年10月16日:新規のテナント向けにRulesとHooksが提供されなくなる
  • 2024年11月18日:すべてのテナントからRulesとHooksが提供されなくなる
https://auth0.com/blog/preparing-for-rules-and-hooks-end-of-life/

新規で構築中の方はActionsを使いましょう。もしも、既存のAuth0テナントでRuleやHooksを使っている場合には、約1年半かけて移行計画、実行を進めていく必要があります。念のため、Auth0の管理画面(https://manage.auth0.com/)から Auth Pipeline> RulesAuth0 Pipeline>Hooks の中で設定されたものがないか確認しておくと良いかと思います。

対象だと判明した場合の具体的な移行方法

また、「Move to Actions」のページを参照すると、基本的にはActionsがRulesやHooksを包含するような形となっています。ただ、いくつかActionsでも制約があるようなので、ブログ記事からリンクされている、「Migrate from Hooks to Actions」というドキュメントがあるので、それを参照しながら進めることになります。

クレジットカード決済のセルフサービス版をご利用のユーザーは、Communityで解決することが促されています。ここではフォーラム(掲示板)形式で質問を投げ、有志が回答するスタイルになるので、本当にそれで解決できるかは分かりませんが、Auth0のユーザーが世界中にいますので、何らかのヒントは得られるでしょう。また、エンタープライズ版をご利用のユーザーはDeveloper Supportへも問い合わせができるかと思いますので、それが利用できます。

参考ドキュメントを以下にまとめておきます

TC3では『デジタル顧客接点トータルサービス』として、Oktaの導入からアプリケーション開発までをトータルでご支援しております。トライアルの段階から、どのようにIDaaS/CIAMを導入するかについてもサポートさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

●資料ダウンロード●

デジタル顧客接点トータルサービスに関する詳細のご紹介資料は以下からダウンロードいただけます!

注1:Auth0はOktaに2021年5月に買収されており、ブランド統合の影響で正式にはOkta Customer Identity Cloudと呼ばれますが、Auth0の方が広く浸透しているため、便宜的にAuth0と呼んでいます

注2:本記事はTC3の解釈も含んでおります。詳細はOkta社へお問い合わせください(弊社経由でご確認も可能です)。