はじめに

こんにちは!TC3でマーケティングを担当している中村です。2020年10月にTC3にジョインさせていただいたのですが、私が会社にキャッチアップするのにあわせて、TC3をより深く知っていただくためのブログシリーズ「”Gig”abyte(ギガバイト)」の連載※を開始いたします!

※”Gig”abyteについてはこちらに説明を掲載いたしました。

第1段は代表取締役社長の須藤とのインタビューをお送りします。今回は須藤のバックグラウンドとTC3立ち上げまでの経緯をお話いたしました

 

―――インタビューここから―――

 

TC3 マーケティング 中村(以下、中村):須藤さんこんにちは。TC3のことをもっと多くの人に知ってほしいと思っているのですが、この1on1の時間を使って会社のキャッチアップと共にインタビューをさせてもらってもいいですか?

TC3 代表取締役 須藤義人(以下、須藤):お、いいね〜。全然いいよ!がんがんやっていこう。

 

代表取締役 須藤義人インタビュー画像

左:代表取締役 須藤 右:マーケティング 中村

 

中村:早速ですが、このブログのキャッチを考えてきたんですが、ご紹介してもよいですか?

須藤:なになに、面白そうじゃん。

中村:じゃーん。

”GIG"ABYTEロゴ

 

須藤:お、いいね!こういうの。承認!

中村:ありがとうございます〜!

 

 

Gigとの出会いは学生時代から

中村:では早速なのですが、まずは須藤さんご自身のバックグラウンドとTC3の立ち上げ経緯についてお聞きしたいなと思っています。

 

須藤:了解。

 

中村:どこからお聞きしましょう。TC3立ち上げの前あたりですかね。

 

須藤:いい機会だし、ちょっとそれより前から語っていこうかな。私は元々小学校から中学校までは父親の仕事の都合でニューヨークに居たんですよ。その頃は小さかったこともあったのと当時のアメリカでアジア人なんかそんなに多く居ないなかですごくマイノリティー、孤独だったんですよね。

 

中村:お、結構昔から行きますね(笑)。 まあ行きましょう。

 

須藤:ごめん(笑)。 当初はニューヨークから日本への直行便すらない時代でなかなか日本にも帰れずに孤独を感じて居たんだけど、高校生になってから日本に戻ったんです。男子校で寮生活だったんだけど、当時は新しく学んだこと、数学や科学、哲学など様々な領域の話を夜が明けるまで仲間と話したんだよね。

 

思い起こせば当時、数学に強い人の部屋に好きな人がたまたま即興で集まって、自分が知っている知識を発表したり、相手の意見に反論したり、そういったことが今Gig(ギグ)をコアにしたビジネスをやっているバックグラウンドなのかなと思うんですよ。

 

中村:おお、なるほど。確かに、昔は政治的なディスカッションをカフェで行っていたとか言いますし、自然と興味関心事項の共通点がある人が集まってコミュニティが形成されるようなイメージですね。

インターネットとの出会い

須藤:そうそう。まあそういうのを通して科学に興味を持っていったわけで、天文や宇宙工学にすごく興味があったんですよね。大学は結局文系の大学に行ったのだけど、英語ができたので、英語の情報を翻訳するような仕事として天文雑誌の編集の会社でバイトしたり、理化学研究所などの先生たちの元でバイトをしたりしたんですよ。

 

その時は、商業パソコン通信の全盛期で、インターネットはまだままだ家庭に身近なものではなく、大学や研究機関を結ぶネットワーク程度の感覚でしか使われていない時代に、スペースシャトルの宇宙飛行士と中継を行うプロジェクトをサポートしていたんです。そのときに、アメリカの研究機関の人だけでなく、宇宙空間にいるパイロットとも電話会議をつないだことにひどく感動したんです。その時、グローバルでオープンなインターネットの威力に魅了されましたね。

 

代表取締役 須藤義人 インタビュー写真

中村:すごい。今でこそインターネットが普通で電話会議システムも簡単にインストールできて、しかも無料で使えるのに当時は色々と困難があって実現したんでしょうね。

 

須藤:ですね。その後、社会人になって、雑誌編集の会社で何年か働いていたのだけど、やはりこのインターネットの威力を活用してグローバルにもチャレンジしていきたいなと思っていたころにナレッジ・マネジメント系のツールを開発する会社に入りました。

 

プロダクト開発のプリンシパルエンジニアになったあと、同じ会社のシリコンバレーオフィスの立ち上げで再度渡米することになりました。当時のシリコンバレーはドットコムバブル全盛期で、カフェにいけばたくさんのエンジニアが働いていて、そこで知り合いがいると紹介してくれたり、コミュニティが自然と形成されるのを経験しました。こういうところからスタートアップ、ベンチャーといった企業が生まれるのかと。

 

 

この会社で、暗黙知を形式知にする、という野中郁次郎先生の提唱したSECIモデルなどに触れ、コミュニティや場といったものの重要性に触れることになります。

 

 

中村:当時のシリコンバーレはすごかったのでしょうね。なかなかTopcoderの話に行きませんね(笑)

 

クラウドコンピューティングからクラウドソーシング(Topcoder)へ

 

須藤:そろそろ出てくるよ(笑)。その頃ちょうどSalesforceがクラウドとか、No Softwareとか言いはじめて、アメリカではぐいぐい頭角を現していたころなんだけど、Salesforceから出資を受けていたAppirioというクラウド系のコンサルティングサービス企業が日本に進出という話があって、そこの立ち上げに参画することにしました。

 

SaaSなんてエンタープライズや官公庁で適用なんてあまり事例のない時だったのだけど、大規模な導入案件にコンサルタントとして従事していました。

 

その後、Appirio内のあるプロダクトの開発に携わることになり、また米国本社に移りました。R&Dチームのチーフアーキテクトとして活動している頃、TopcoderをAppirioが買収することになりました。

 

中村:その頃がTopcoderとの出会いなんですね。

 

Topcoderの威力に感動し、TC3の立ち上げへ

須藤:Topcoder自体は2001年に作られた競技プログラミングプラットフォームなのですが、私も2000年代半ばに登録して楽しんでいました。当初はまさか自分がTopcoderの事業に関わるとは思ってもいませんでした。最初は競技プログラミングから派生したコンテストでエンタープライズソフトウェアを開発するということがあまり理解できていなかったのだけど、徐々にその魅力に引き込まれるようになっていきました。

 

中村:例えばどんな魅力を感じたのでしょうか?

 

須藤:そうだね。やはり米国がこういったものは先進的で、Topcoderの部隊が事例として上げてくるような、米国政府機関だとか、大手エンタープライズ企業(金融や製造など業種限らず)で当時ではありえないほどのスピードで、かつ品質の高いコードを開発しているのをみて、未来感をものすごく感じた記憶がありますね。

TC3 代表取締役 須藤義人

 

例えば、ソフトウェアでモノを開発していくときって作っている張本人が書いたコードが最高だと感じて開発するんですよ。当時はオフショアとかも使っていたのだけど、オフショアの開発スキルはまあクオリティはあまり高くないものだから、どうせTopcoderも似たようなオフショアのようなイメージなのかなと思って見ていたのだけど、それが、自分のソフトウェアのオーナーである自分のコードを邪魔しないようなきれいなコードをTopcoderに所属するエンジニアが書いてくるのを見てすごく感動したんですね。

 

結局2016年にAppirioがTopcoder事業を縮小することになっていくのだけれど、そのときに感じたTopcoderの威力、Gigの威力をどこかで活かせないか?特に日本市場ではまだまだフリーランスエンジニアも少ない中で、一つの未来を作る活動として事業を起こせないかと考え始めました。

 

特に米国でTopcoder事業を見ていて感じた、トップエンタープライズ企業(Fortune 500などに)で活用されるギグコミュニティやクラウドソーシングのパワーを、日本市場でも提供できるようにしたらどうか、と。それで、当時日本で事業立ち上げを行っていた吉川さんと開発を担当していた木幡さんにも声をかけてTC3を立ち上げたのです。

 

中村:おお、繋がりました。Topcoder version1がTopcoderそのものの立ち上げ、version2がAppirio買収後、そしてこの日本市場での立ち上げがversion3ということですね。

 

須藤:そう、話すと長いね(笑)。ちなみに、TC3 という社名は当時の Topcoder の CEO が考えた社名です(笑)。

 

TC3 代表取締役 須藤義人

 

若いときから即興(Gig)やコミュニティ、そういったものを軸にして様々なチャレンジをする中で、ギグワーク、というものが働き手を自由にすることができるし、トップエンタープライズ企業は特化したスキルをオンデマンド(欲しいとき)に活用できる、これが2010年以降 IT人材不足が叫ばれる中で一つキーになってくると考えたのです。

 

昨今ではデジタルトランスフォーメーションの大号令の中で、内製化に向かう企業が多くいらっしゃるかと思いますが、このような企業の皆様と一緒にオーナーシップを持った開発をギグと行う世界観を作っていきたいと考えています。

 

かっこよく言うと、「働き手を自由にすると同時に、エンタープライズ企業のイノベーションを実現する」。逆説的ですが、これが今日本市場に求められる課題なのではないかと考えています。

 

中村:ありがとうございます。今日はちょっと時間を超えそうなのでこの辺までにしたいと思います。次回はもう少しTopcoderのことについて深堀りしてお聞きしたいなと思いますので、よろしくおねがいします。

 

須藤:もうこんな時間か。色々話をしてしまったけど発散していないかな?次回もよろしくお願いします。

 

 

▶ 第2回はこちら

 

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございます。いかがでしたでしょうか?TC3の知られざる創業背景を代表の須藤とのインタビューで深堀りしていきました。今後もTC3を深堀りしていき、皆様に魅力をお伝えしていきたいと思います。

 

TC3の事業内容及びサービス内容については、2020年11月11日に開催したウェビナーでの情報が参考になるかと思います。気になった方はぜひ一度視聴していただければ幸いです。