前回は、最も簡単なデザイン変更を行いましたので、今回はもう一歩踏み込んだデザイン変更をご紹介いたします。

今回参考にしたドキュメントはこちらです。

https://manage.cic-demo-platform.auth0app.com/docs/customize/universal-login-pages/customize-new-universal-login-with-the-no-code-editor

今回もダッシュボードから行えるカスタマイズですが、設定できる内容がとても多いため、まずは色の変更からご紹介いたします。

ダッシュボードのメニュー Branding -> Universal Login を開き、前回カスタマイズした画面の少し下にある、Customization Optionsをクリックしてください。

※オレンジの矢印がついているボタンです。

この画面で変更できる項目は、色、フォント、境界線、ウィジェット、背景にカテゴリ分けされており、それぞれ細かく指定することができます。

画面左が変更するスタイルを指定する欄、中央にプレビューウィンドウ、右に設定入力欄という構成になっています。

左で変更するスタイルを指定して、右の入力欄から設定変更して、中央のプレビューウィンドウで変更を確認するといった使い方になります。

さっそく、画面左のColorsを選択してみましょう。

その名の通り、色について設定できる項目です。

カラーコード、RGB値、カラーピッカー、スポイトツールで色を指定できます。

設定できる対象は以下の通りです。

  • Primary button:ボタンの色を指定できます。
  • Primary button label:ボタンの文字色を指定できます。
  • Secondary button border:ソーシャルログインボタンなど、メイン以外のボタンの枠の色を指定できます。
  • Secondary button label:ソーシャルログインボタンなど、メイン以外のボタンの文字色を指定できます。
  • Base Focus Color:フォーカス時の色を指定できます。
  • Base Hover Color:マウスカーソルを重ねた時の色を指定できます。
  • Links & focused components:リンクのテキストの色を指定できます。
  • Header:ロゴ下のタイトルの文字色を指定できます。
  • Body text:タイトル以外の文字色を指定できます。
  • Widget background:ウィジェットの背景色を指定できます。
  • Widget border:ウィジェットの枠の色を指定できます。
  • Input labels & placeholders:入力欄の項目ラベルの色、入力欄に表示されるプレースホルダーの色を指定できます。
  • Input filled text:ユーザーが入力フィールドに入力するテキストの色を指定できます。
  • Input border:入力フィールドの罫線の色を指定できます。
  • Input background:入力フィールドの背景色を指定できます。
  • Icons:入力フィールド内のアイコンの色を指定できます。
  • Error:ウィジェット内のエラー メッセージの色を指定できます。
  • Success:ウィジェット内の成功メッセージの色を指定できます。

この設定画面はとても親切で、色を指定するとすぐにプレビューウィンドウに設定値が反映された状態を表示してくれます。

さらに、色を指定しようと項目を選択するとプレビューウィンドウで影響箇所を明示してくれます。

例えば、Primary buttonの色を変更しようとすると・・・ボタンの横に黒塗り白文字でPrimary buttonと表示されて、影響を受ける箇所がはっきりわかります。変更箇所がわかりやすくて、これは便利ですね。

※オレンジの矢印がついている箇所です。

ちゃんと変更する設定名も表示してくれています。

そして、フォーカスやホバー時といった状態によって色が変わる場合のプレビューも可能です。

プレビューウィンドウの下部にFocusとHoverというチェックボックスがありますので、ここにチェックを入れるとフォーカス時、ホバー時のプレビューを表示してくれます。

さらにさらに、プレビューウィンドウの右下にある↔、+、-ボタンで、プレビュー表示の全体表示、拡大、縮小といった機能もあります。

※プレビューウィンドウ上でマウスホイールを奥に回すと拡大、手前に回すと縮小します。

至れり尽くせりですね。

デザインセンスとは関係ありませんが、こういった補助機能のおかげで簡単に作業ができます。

それでは、私好みのログイン画面へと変更してみましょう。

前回もお伝えしましたが、私は赤がフェーバリットカラーなので赤系で配色します。

(設定項目詳細は長くなりますので、割愛します)

設定したら、後は画面右上の[Save And Publish]をクリックするだけ!

このボタンで、保存と公開ができます。

ちなみに、画面右上の他のボタンについてちょっとご紹介します。

  • ?ボタン:画面上に吹き出しを出して、この画面の使い方を説明してくれます。
  • Tryボタン:設定変更したログイン画面をブラウザで表示してくれて、試すことができます。Save And Publishを先にクリックしないと使えません。
  • Discardボタン:直近の変更を削除するか、初期状態にリセットすることができます。

この設定で出来上がったログイン画面がこちらです!

おぉ~、当たり前ですが設定どおりに変わっています。

項目が多いのでデザインを考えるのに時間がかかりましたが、作業時間は数分です。

赤のボタンに黄色の文字が見やすくて良いですね。

入力欄のタイトルもオレンジなので、明太子カラーに調和しています。

前回の変更では、ウィジェットの背景や入力欄の文字までは変更できなかったため、ウィジェットが少し浮いた感じになっていましたが、今回の変更で解消されていますね。

エラー表示も見てみましょう。

いいですね。

ちゃんと紫色でエラー表示できています。

紫は優雅な色なので、落ち着いて注意文を読むことができますね。

続いて成功パターンの確認です。

今回の変更前に、チームメンバーにデザインの相談をしたところ、「ChatGPTにデザインしてもらうのは?」というアドバイスを頂いたので、ChatGPTに設定項目を伝えてそれぞれの16進数コードを考えてもらいました。

【質問】

お洒落なログインページを作りたいので、配色を考えてください。

項目は、・・・・・です。

【回答】

ライトモードのイケてるログインページを実現するために、以下の配色案を提案します。

Primary button: #2D9CDB
Primary button label: #FFFFFF
Secondary button border: #C5C5C5
Secondary button label: #000000
Links and focused components: #2D9CDB
Base focus color: #C5C5C5
Base hover color: #F5F5F5
Header: #2D9CDB
Body text: #000000
Widget background: #FFFFFF
Widget border: #ECECEC
Input labels and placeholders: #C5C5C5
Input filled text: #000000
Input border: #C5C5C5
Input background: #FFFFFF
Icons: #2D9CDB
Error: #FF4C4C
Success: #4CAF50

これらのカラーコードを使用して、青を基調としたライトモードのログインページを作成することができます。例えば、背景色にはWidget background、ボタンの背景色にはPrimary button、ボタンの文字色にはPrimary button labelを使用するなど、上記の項目を利用してデザインを組み立てることができます。また、アクセントカラーとしてLinks and focused componentsの色を使って、ログインページの注目すべき要素を際立たせることができます。

ChatGPTの提案通りに配色してみたものがこちらです!

素敵ですね。シンプルで見やすくまとまっているように感じます。

というか、ChatGPT便利ですね~。最近の技術の進歩はすごいです!

それでは、次回はフォントと境界線の変更を試してみたいと思います。(その3の記事はこちら

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。


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